ヘアアイロンの温度調節は何度が適温？｜メンズ・くせ毛向けも解説

ストレートアイロンやカールアイロンなどのヘアアイロンを使う時「スタイリングを早く終わらせたい」「セットをしっかりキープさせたい」と高温に設定していませんか？実はヘアアイロンの温度設定を誤ると、髪に大きなダメージを与えてしまいます。

髪には熱の影響を受けやすいタンパク質や、スタイリングをするうえで重要な水分が含まれているため、髪質や前髪などの個所に合った適正温度を理解し、ヘアイロンの種類によっても温度を使い分けるのが重要です。

そこで今回は、髪質別・箇所別・メンズのショートヘアの方など、ヘアアイロンを使用する際の適温を紹介します。また、サロニアなどの髪を傷めにくい温度調節できるおすすめのヘアアイロンもご紹介。髪を傷めずにセットする工夫も解説するので、ぜひ最後までご覧ください。

ヘアアイロンは温度調節をできるものが一般的で、多くのモデルは200℃まで設定可能です。ただし、これは髪質が強い外国人を基準にした目安であるため、日本人の髪質に合わせた使い方をする必要があります。

ヘアアイロンの適正温度の目安は160～180℃となっており、温度設定が高いほど髪はセットしやすいです。しかし、髪が傷んでいる場合は悪化を防ぐため、目安の温度よりも低めに設定しましょう。

ヘアアイロンの適正温度を誤った状態で髪にあてると、セットしたいヘアスタイルの再現性が劣ってしまいます。たとえば、髪をストレートにセットしたい場合は、滑らせるようにヘアアイロンをあてる程度で十分です。

しかし、カールをつけたい場合には、ヘアアイロンに髪を巻きつけた状態を維持する必要があります。つまり、カールをつける時はヘアアイロンが長時間髪にあたるため、その分温度を下げて調整しなければなりません。

根元は前髪・毛先と比べると傷みにくいため、高温でのセットが可能です。しかし長時間のヘアアイロンはダメージを受けやすくなるので、低温から徐々に温度をあげていくのがおすすめです。

【適正温度】

毛先は前髪・根元と比べると傷みやすいので、低温で仕上げます。傷んでいる髪をまっすぐにしたい・しっかり巻きたいからと高温でセットすると、傷みが激しくなりパサついてしまうので気を付けましょう。

【適正温度】

前髪は後ろの髪と比べるとボリュームが少ない・短い場合が多いので、低温でおこないます。くせ毛の場合は150℃から徐々に温度を上げ下げするなど、様子をみてセットしてください。顔とアイロンが近くなり、火傷しやすい部分なので十分に気を付けてヘアセットしましょう。

【適正温度】

メンズの短い髪は形をつけにくいため、170～200℃の高温に設定し短時間でセットしましょう。束を作りたい部分に対しヘアアイロンをゆっくりとあて、鏡を見ながらバランスを整えるのがコツです。

また、ヘアワックスをつけたあとにヘアアイロンを使用するのは控えましょう。ヘアワックスの水分により、水蒸気爆発を起こす危険があります。

くせ毛や髪が太い・硬いという髪質は180℃前後が適温です。低温に設定するとストレートやカールのくせをつけづらく、同じ場所に何度もアイロンをあてることになり髪を傷めてしまいます。

また、湿気により膨らみやすい髪や、パーマやヘアカラーを経験したことがない髪などは、水分を多く含んでいます。水分をしっかり飛ばしておかないと、うまくスタイリングできない可能性があるので気をつけましょう。

細い髪やダメージを受けた髪は、150℃以下に設定してください。こういった髪の場合、髪内部の水分が最低限必要な量しか確保できていないケースがあり、温度が高すぎると乾燥による髪へのダメージが大きくなります。

また、細い髪の場合は熱の影響を受けやすいので、温度を低めにすると髪を傷めずに済みます。やや低い温度で、素早くスタイリングしましょう。

キューティクルは髪の表面を覆っており、水に濡れると開くのが特徴です。乾いているときは髪に含まれている水分・成分を守る役割を持つキューティクルですが、とてもデリケートな構造をしており、ブラッシングやドライヤーなどで傷んだり剥がれたりします。

ドライヤーよりも髪にダメージを与えやすいヘアアイロンを使用すると、さらにキューティクルを傷めます。キューティクルは手触りやツヤの具合に大きく影響し、ダメージを与えると枝毛・切れ毛の原因になりやすいです。

髪の表面を覆うキューティクルは水に濡れると開くため、ヘアアイロン前には必ずドライヤーなどで水分を乾かしておきましょう。髪が濡れて水分が残った状態では、髪の外側についた水分が蒸発する際に内部にある水分まで同時に蒸発してしまいます。濡れ髪のままではなく、8割程度乾かしてからヘアアイロンを当てれば、髪へのダメージを軽減できますよ。

髪はほとんどがタンパク質でできており、熱を過剰に与えると髪内部のあちこちに空洞ができて、髪の水分・成分が流出し傷みやすくなります。髪のタンパク質は乾いているときは130℃から、髪が濡れている時は60℃から悪影響を受けるので髪の状態と温度設定には気をつけましょう。

ただし、冷えた髪がヘアアイロンのコテにあたると、発熱部分の温度がこの基準よりも50℃ほど下がります。ヘアアイロンの温度が下がりすぎるとうまくスタイリングができず、何度も同じ個所に熱をあててしまい、かえって髪へダメージを与える恐れがあるため、低すぎる温度設定にも注意しましょう。

家電量販店などで販売されているヘアアイロンの中には、温度設定の目安が「弱～強」で表示されているタイプがあります。この目安となる温度はメーカーによってさまざまですが、数字表記のヘアアイロンよりも低い温度設定になっている場合が多いです。

温度の目安は以下の通りです。

• 弱：140℃以下
• 中：150～160℃
• 強：170～180℃

実際に温度の数字表記がない場合は、それぞれの取扱説明書をよく確認してから、どの強さにするかを決めてください。

濡れた状態の髪は熱によるダメージを受けやすいため、ヘアアイロンを使用すると一気に傷んでしまいます。そのためヘアアイロンを髪にあてる時は、ドライヤーでしっかりと乾かしてから行いましょう。ドライヤーで髪を丁寧に乾かしたら、クシで毛の絡みをほぐし毛流れをそろえておくと、アレンジも簡単にできて効果的です。

ヘアアイロンを使用する前に、ヘアアイロン用のスタイリング剤や、洗い流さないトリートメントをつけておくと髪のダメージケアに効果的です。ヘアアイロン用のスタイリング剤にはヘアセットを長持ちさせる成分が含まれている商品が多く、巻いた髪をキープしたい方はヘアアイロン用のスタイリング剤を使用するようおすすめします。

また、ヘアアイロン用ではない通常のスタイリング剤は髪を巻く前に使用すると、キープ力を妨げてしまうため注意が必要です。通常のスタイリング剤を使用する場合は、ヘアアイロン使用後にしましょう。さらに、スタイリング剤はカール・ストレートなどヘアスタイル別に分かれているため自分のしたい髪型に合わせて選んでください。

髪を1度に多く取って挟んでしまうと、ヘアアイロンの熱が伝わりにくくなります。スタイリングをスムーズに行うためには、髪をいくつかにブロッキングしてひとつの束の量を少なくしましょう。

ロングヘアや髪の量が多い方は、自分で挟みやすい量を目安にして6～8つほどにブロッキングするのがおすすめです。熱が均一に伝わりやすくなり、髪のツヤ感がアップします。

なかなか髪にくせがつかないからと、同じ場所に長時間ヘアアイロンをあてたり、何回も続けてあてたりするのはおすすめしません。なぜなら、同じ場所に熱を集中させると部分的に髪の水分を飛ばすことになり、髪を傷めるからです。

そのためヘアアイロンは同じ場所に続けてあてず、カールをしっかりつけたい時などは、長くても5秒程度にしておきましょう。

ヘアアイロンをあてて髪が熱を持った状態の時は、すぐ動くとセットが崩れてしまうケースがあります。スタイリング後は、ドライヤーの冷風などで髪をしっかりと冷やすとキューティクルが閉まり、セットをきれいに維持できます。

また、ドライヤーで冷やす時はなるべく弱風で行い、ドライヤーを持っていない側の手で髪を支えながら冷やすと効果的です。

基本的にご自身の髪質にあった温度設定であれば、問題はありません。髪が細く柔らかい方が高温でヘアアイロンを使用し続けると、枝毛や切れ毛の原因となります。一方で、髪が硬く、太めの髪質の方は、低い温度で髪を巻いてもすぐに取れてしまったり、上手くカールが作れないこともあります。

また、カールとストレートのアイロンが両方使える2wayタイプのアイロンの場合、毛先だけ巻く・前髪だけ巻くなど用途によっても適温が異なってくるため、温度調節機能がないものは避けるようにしましょう。

くせ毛やうねりが気になり、毎日ヘアアイロンを使用する方も多いです。そこで気になるのが髪へのダメージですよね。結論、ヘアアイロンを毎日200℃以上の高温での使用は避けるようにしましょう。ただし、短時間での使用や髪質が硬く、太めの方であればそれほど問題がない場合もあります。

髪の傷みが気になる場合は、ヘアアイロンの使用後にヘアケアトリートメントを使用したり、お風呂上がりにしっかりヘアケアをしたりすれば髪へのダメージ軽減が期待できます。自分の髪質を見極め、適切な温度で使用することが重要です。

髪の毛のためには温度調節機能があるヘアアイロンが一番おすすめですが、手持ちのヘアアイロンや購入したヘアアイロンが「温度調節なし」の場合もありますよね。そこで、ここでは「温度調節なし」のヘアアイロンを使うときのコツについてご紹介します。

まずは、手持ちのヘアアイロンの温度を取扱説明書や公式サイトで確認しましょう。髪質によって適正温度は以下のように異なります。適正温度を超える温度の場合、毎日は使わない・何度もヘアアイロンを当てないなどの工夫が必要です。

固定温度は160℃や180℃の製品が多いですが、中には200℃のヘアアイロンも。200℃の場合は、髪の毛にかなりダメージを与えてしまうので、毎日使うのはおすすめしません。

ヘアアイロンの基本的な使い方は先ほどご紹介した方法で大丈夫ですが、髪へのダメージを抑えるために、インバス・アウトバストリートメントなどで毎日のヘアケアを念入りに行ってください。

ヘアスタイルや髪質によって、ヘアアイロンの温度設定を使い分けるのは少し面倒と感じる方もいます。しかし、適切な温度設定を覚えておけば、髪へのダメージを減らしつつ自由にアレンジできます。自分の髪に合った適正温度で、スタイリングを楽しんでください。